突風などによる風災害が原因で破損した屋根を修理する場合はご加入されている火災保険で修理ができます。

その場合、破損した屋根材や役物（板金など）の修理費に加えて墜落防止の安全対策として設置する足場費用も認められます。

今回は屋根の修理に併せて屋根全面のカバー工法と外壁塗装のご依頼をいただきました。



まずは屋根面の洗浄ですが、割れた屋根材から水が入らないように養生します。





高圧水洗浄で屋根面の汚れを落としていきます。
洗浄をする理由としては、屋根面のコケは水分を含みやすく屋根面が乾きにくいのでルーフィング敷設時の接着不良の原因や、カバー工法をした後に、残ったコケが増殖して野地板などに悪影響を与える可能性があるので、屋根の汚れやコケがひどい場合は高圧の水洗浄を行います。
ただし、屋根材自体がボロボロに崩れていたり膨れている場合は高圧洗浄でさらに屋根材を傷める可能性が高いので、状況に応じて高圧洗浄ではなくブラシやケレンペーパーなどを使い軽く水洗いを行う場合もあります。






屋根面高圧洗浄の次はルーフィングの敷設作業ですが、その前に割れた屋根材を取り替えていきます。
取替え方法は、割れた屋根材を取り除いて新しいコロニアルに差し替えていきますが、破損して残ったコロニアルは固定釘で固定されているのでまずはその釘を取り除かないといけません。
通常コロニアルは固定釘４本で固定張りますが、固定釘が露出しないように軒先側から規定寸法を重ねて張っていきます。
そのため剥がすときは、張る時とは反対に棟側から剥がしていきますが、割れた屋根材を取り替えるために全部の屋根材を剥がすのは大変ですね。そこで使用するのが専用の釘抜き道具スレーターズリッパーです。
スレーターズリッパーという道具を屋根材と屋根材の重なり部分に差し込み固定釘の頭に引っかけて釘を抜きます。
すると割れた屋根材のみ撤去することができます。
剥がした後は新しいコロニアルを接着固定するために、重なる屋根材にボンド付けして新しいコロニアルを張り付けます。
コロニアル取替え完了




この後は水切り板金を取り付けて新しい屋根材を重ね葺きしていきます。